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一台ずつ、真心こめて。あなたを運命の一台に導く、クロカワの価格表の秘密。

クロカワ自動車大宮店の展示場で、目に飛び込んでくるのが一台一台それぞれの展示車両のフロントウインドーに貼られた価格表です。今回は、創業以来約50年にわたって受け継がれ、当社のアイコンともいえる価格表の秘密に迫ります。

*写真の価格表はブログ取材時(2020年11月)の在庫車両と価格です

まず、ごらんいただける通り、この価格表は一枚一枚、スタッフが手書きしています。用いるのは専用の黄色い紙と赤のポスターカラー、そして太い筆。

この筆一本で、車名や価格の太い文字も、車両の状態や装備などを紹介する小さな文字も、すべて書いていきます。

車名は独特の丸っこい文字で、読みやすく、親しみやすく。装備などは細かく書き込んでギュっと情報を詰め込みます。

筆の使い方は独特で「筆を寝かして、太い線を書く」ところがポイント。作業の様子を見ている印象では、書道というより、西洋のカリグラフィーのペンの使い方に似ている感じ。独特のポップさやインパクトの強さを感じる表現には、この辺りに秘密があるのかもしれません。

そして、独自のノウハウが詰め込まれているのが、独特の書体の数字。普鉛筆やペンで書く時のように一画で書きにくい数字も多いため、たとえば数字の「9」は、上の丸い部分を左右に分けて二画で丸を書き、三画目で下に一本付け加えるという書き方です。

この価格表には二種類あって、赤一色で「特価」「現車限り」の文字が踊るものは新車や未使用車、右下にペンで詳細な情報を書き込むコーナーがあるものが中古車用です。

取材した日は、中古車の価格表も書き換えていましたが、これは週末の売り出しに向けた目玉車として価格を引き下げるため。気になったクルマに真新しい価格表が掲げられていたら、それは掘り出し物の目玉車の可能性も大。

スタッフいわく「そんなクルマは、お店としての勝負車。利益度外視といっていいくらいお買い得な一台ですよ」とのことです。

また、目玉車となるクルマの価格表を書くときには、おのずとスタッフの筆にも力が入ります。価格表をじっと見つめると、書いた時の筆跡や、インクの濃淡がありありと浮かんできます。

価格表の文字から、スタッフの気合いや在庫車への愛着、そして「より良い車、より安く」という当社のモットーをビビッと感じていただけたなら、それが運命の一台かもしれませんよ!