本店の片隅に、ダートラ仕様のシビックが!
クロカワ自動車界隈で起こっている、クルマにまつわるちょっと楽しい話題を提供するクロカワワークスのコーナー。ここ2カ月ほど“SPEEEED&POWWWEEER”から遠ざかっていたブログですが、今月はガッツリ走りに振った案件を2つお届けいたします。
さて、その1。
12月に入って、本店の一角に、スパルタン感をじんわり漂わせる一台が止まっております。
近くに寄ってみると、まず目に入るのは牽引フック、
そしてタイヤハウスにマッドガードが取り付けられているところを見ると、どうやら競技車両、それもダートトライアル用の車両と見受けられます。
ダートトライアルは、略してダートラとも呼ばれ、未舗装のダート路面のサーキットでタイムを競い合う競技です。
このクルマ、実は当社の整備工場の男性アルバイト君が、自動車競技入門用に入手した一台。
ベースは1996(平成8)年式のEKシビックのSiRで、所属する自動車競技のチームの方の紹介で、お安く譲り受けた一台とです。六代目のいわゆる「ミラクルシビック」で、このクルマの翌年にはEK9タイプRが登場したこともあり、スポーツ感強めな印象がありますね。
県内には福井市の鷹巣にはサーキットがあるし、南越前町にはダートトライアルのコースもあって、モータースポーツができる環境は身近にあるはずなんですが、個人的にはこうした競技車両を、ちゃんと見たことがなかったので興味しんしんです。
さて、もともと競技用に改造してある車両で、2名乗車への構造変更申請もしてあります。必要な改造も一式済ませてあり、ぱっとみて分かる範囲で、モモのステアリングに
バケットシートと5点式のシートベルト、
リアシートなどは取り外して、きちんとロールバーが組んであります。
そうして車両を見ている時、バイト君が「あと、ここも」と教えてくれたのは、サイドブレーキ(ハンドブレーキ)。競技ではサイドブレーキを使って「サイドターン/スピンターン」という小回りなターンをすることも多いので、それ仕様に変更になっているそうです。
トランクにドカドカと積まれているのは、ダートラ専用のタイヤ。こんなタイヤでないと、ダートコースではまともに走れないとのことです。
ぱっと見で見えないところでも、足回りやデフなども一式レース仕様となっていて、エンジンルームをみても気合い十分。
下周りも、ちゃんとガードされています。
ダートラは、上級のクラスになると四輪駆動のスポーツ車が活躍していますが、入門用にはシビックのようなFF(前輪駆動)のクルマの方が乗りやすく、コーナリング時の荷重移動の感覚などもつかみやすいとのことです。
いやー、普段触れることのないクルマを見せてもらうのは、クルマ好き的にはたまりません。
昔は若い男性はスポーツカーやモータースポーツに憧れたものですが、バイト君いわく「今はモータースポーツをする若い人が少ないんです」という時代になっているとのことですが
「まずはこのシビックで腕を磨いて、上のクラスにステップアップし、将来はラリーにも挑戦してみたいです」との頼もしい言葉を語ってくれました。
冬期間はダートラのオフシーズンのため、このクルマが活躍するのは春になってからですが、クロカワではお店の片隅のモータースポーツマインドも大事にしながら、
お客様によりよいクルマをより安くお届けするだけでなく、クルマに乗る楽しみ、クルマを操る楽しみをお伝えしていけるよう、スタッフ一同努めてまいりたいと思います。
皆様よいお年を、そして来年もよろしくお願いいたします。